傘の季節

僕は子供の頃から傘が好きでない。そもそも手に荷物を持つのが好きでない。できることなら手ぶらで出かけたい。普段からジャケットを好んで着るのも、きちっとした格好をしたいという気持ちもあるが、ポケットがあるので手ぶらでいけるというのも理由のひとつだ。

そんなわけで傘はなるべく持ち歩きたくない。小雨であれば濡れることも全く問題ない。車に乗っていた頃は雨だろうが関係ないのだが、東京に来るタイミングで車を手放しても、やはり傘とはなるべく関わらないようにしている。

最近は日本も温暖化の影響か、ゲリラ豪雨が増えてきた。ゲリラ豪雨の場合、予兆もあるし少し待てば止むことも多いので、雨雲レーダーのアプリを見ては回避できるのだが、5月中旬から7月上旬にかけての、この時期が最も苦手だ。雨もそうだが湿度も高い。更に気温も高い。部屋はジメジメベトベトするし、一度でもエアコンをつけたら最後、もはや秋まで我慢することができなくなる。途端に電気代が跳ね上がるのだ。そんな嫌いな季節が始まろうとしている。

昨年8月末に今のマンションに引越してきたので初めての梅雨だ。昨年までと違うのはベランダ側の窓の他に出窓が2つある。出窓もそれぞれ2ヶ所開くので、風通しは格段に良くなった。いかんせん、古いしボロい。駅近なので傘がなくても走れる距離になったのは嬉しいが、果たして傘の季節を凌げるだけの物件なのか、兎にも角にも辛い季節がやってくる。